世界中でたくさんの宝石・ジュエリーが売られており、色々な国で宝石市場というのが存在します。
今回はその中でも有名なタイにあるバンコクの宝石ジュエリー市場について記載させて頂きます。
タイと言えば、多くの人は観光地というイメージを持つ人が多いかと思いますが、タイは世界5大宝石集散地(アメリカ、ベルギー、イスラエル、タイ、インド)の中にも入っており、実はタイにはいくつか大きな宝石市場があります。
そのため、タイでは宝石が安いと聞きつけてわざわざタイに来る人までもいます。
タイの有名な宝石(ジュエリー)市場と言えば、JTC
今回は、バンコクにある宝石店が集まっているJTCと呼ばれる「JEWeLrY TRADe CeNter BANGKOK」に行ってきました。
場所はバンコクのシーロム駅からタクシーに乗って10分程度の場所にあるのですが、このJTCはなんと59階建で東南アジア最大の宝石取引ビルとも呼ばれています。
このJTCは非常に歴史が長く内部はアジア!という汚い感じでところ狭しと宝石が並んでいるのかと思いつつ入ると、中は非常に綺麗でジュエリーボックスの中に宝石が並べられています。
1階…2階と順番にどんどん進んでみて行ったのですが、まるで高級デパートの宝石売り場のような感じでした。
そして3階に行くと…宝石売り場だったはずの場所には服屋やおもちゃ屋が…。。どうやら話を聞いてみると何度か大規模な改装工事などがあったようで宝石だけでは厳しいということでどんどん店舗が減ってきているという感じでした。
今回アテンドしてくれたT氏も3ヶ月前に来た時と様子が変わってかなり驚かれている様子でした。
ということで、上の方は諦めて次に地下1階の方に行きました。
すると…宝石のたくさんのブースがありました!
地下1階はまさに宝石の売買市場という感じで、たくさんの海外バイヤーがその場で宝石を見ながら買い付けの交渉を重ねていました。
宝石のジュエリーが1カラット150バーツ均一
その他にも、面白いものがいくつかありました。
1カラット150バーツ均一セール!
ちなみに左の方は1カラット29バーツという安さ。
その左はなんと1カラット5バーツ!
石にもよりますが、日本と比べても1/3程度の値段で購入が可能です。
その他にも、指輪になる前の原型が売られていたり。
ちなみにバンコクでは、多くのバイヤーが石を買って、そして指輪の形を作ってひとつの指輪を仕上げていきますが、指輪のデザインを自分で作るのも大変だ…ということで、このような既に作られたデザインの中から指輪の形を選んでそれを工場などでシルバーや金の形で加工してもらってという方法もあります。
このようなデザイン模型がたくさん売られていました。ちなみにこちらは1個50バーツほどで購入が可能です。
しかし…話をよくよく聞いてみると、これはタイの職人さんがオリジナルで作ったものではなく、有名ブランドの物をそのまま真似したものもたくさんあるようです笑
上記の方法は、ある程度数を作る場合ですが、観光などで行かれる場合は、
石をその場で選んで、そこでそのままリングも選ぶ事が可能です。
自分でリング+宝石の組み合わせも可能
それがこちら。
石が入っていない状態のリングで、指の大きさもすぐに変えてくれるのでこの中から好きなデザインを買って石を乗せて完成。という事でその場ですぐにオリジナルのリングを作る事も可能です。
その他、宝石の原石(ルース)なども置いてありました。
今回、アテンドして頂いたT氏に教えてもらったのですが、石は磨けばなんでも宝石みたいに光るみたいです。
上記の原石(ルース)を見て頂ければ分かるかと思いますが、磨く前は本当にただの石にしか見えませんが、綺麗に磨く技術さえあればどんな石でも綺麗になり、それが宝石となります。
結局は、石の透明度や大きさによって値段が大きく変わってくるので、出来るだけ良い石を手に入れて、出来るだけ綺麗に加工してくれる宝石加工職人を見つけれる事が出来れば高い値段で売る事が可能です。
JTCの周りには宝石(ジュエリー)関連のお店が多数
普通の観光客などはJTCには行くのですが、実はJTCの周辺にはバイヤーや職人だけが行くお店がたくさんあります。
今回は、JTCから歩いて5分ほどで下記のような職人ビルに行きました。
JTCとは雰囲気が違いローカルの雰囲気が出ているビルでしたが、
石が本物かどうかなどを調べる機器なども売られています。
この機器に石を乗せると成分などもすべて分かるそうです。
その他にも、宝石を入れるジュエリーボックスや袋、お店で飾れるような台も売っていて、ここに行けば本当になんでも揃えれる感じでした。
タイにある宝石の産地とは!?
今回はタイで宝石について色々見て回ったのですが、少し裏話も聞けましたのでシェアーさせて頂きます。
タイは東南アジアの中でも宝石が集まってくる場所ではあるのですが、実はほとんどの石はタイが産地というわけではなく、ただタイに集まってきているだけです。
ではどこから集まってきているかと言うと…。。
その大半がアフリカです。
アフリカ人が定期的に石をドラム缶の中に入れて、船でタイに運んできます。
そしてタイで石を売って、そのお金で生活用品などを買って、自国に持ち帰ります。
アフリカではたくさんの石が取れるのですが、宝石加工職人も少なく、そして物が全然ないので、彼らはこのようにして世界中に宝石を卸しています。
しかし、最近この流れが中国・香港にもどんどん移行しており、ダイヤモンドなどはアフリカ→香港という流れが強くなってきています。
中国は世界の工場ということもあり、加工技術も年々上がってきており、タイで宝石加工の修行をして中国で起業する人も増えてきているようです。
なので、ダイヤモンドなどはタイよりも香港などで買った方が安くなってきています。
ではタイで何を買えばいいかと言うと、それは色石と呼ばれる、ルビー、サファイヤ、エメラルドなどです。
ルビーはタイで採掘されているので、価格も他で買うよりも安く買えますし、その他の宝石も日本と比べたら1/3~1/5程度での購入が可能です。
大きな声では言えませんが、日本の宝石屋も今もほとんどタイから仕入れをしています。しかも日本では仲介がたくさんいるので必然的に値段も高くなっています。
※多くの方から日本のバイヤーが仕入れている場所を知りたいと言われたので別で記事にしました。(気になる方はご覧ください)