最近は個人の方や中小企業の方から中国で精密部品加工を作れないか?という依頼が多いのですが、中国の工場って言ってもどんな工場で作られているのか?
気になっている人も多いみたいなので、中国の金属加工や精密部品加工を扱ってる工場を写真付きで公開していきたいと思います。
この記事を書いている僕は、中国在住9年。現在は自分の独自商品を販売しつつ、個人や企業からの貿易コンサルもしています。
今回、ご紹介する中国の工場は、広東省にある東莞(トンガン)という場所にある加工工場です。
東莞(トンガン)を含む広東省は元々工場がたくさん集結していて、日本の電気メーカーの下請など、たくさんの工場があります。
少し前までは、日本人でも駐在している人も多かったようですが、今は逆に中国の現地工場が力を付け始めており、日本のオーダーも中国人経営者が日本から直接受けて、請けおっている工場が増えてきています。
中国の金属加工や精密部品加工工場の内部を公開!
車で近くまで迎えに来てもらい、そこから約10分で工場に到着しました。
建物は3階建てで、見た感じとしてはかなり年季の入っている建物でした。
最初に、会議室へ通され、工場のパンフレットを渡されました。
工場が出来た経緯、また今受けている商品の種類、また工場内で使っている加工機械の説明を受けました。※加工機械は最新の物ばかりで、機械の値段だけでも約1億円超えでした。
その後、工場の内部を見せてもらいました。
建物内部に入っていくと、製品や加工の種類によって部屋が分かれているようでマシニングセンター、NC旋盤、研削盤、フライス盤、ワイヤーカットなど。。。
様々な機械がありました。
各部屋には加工途中の製品や図面が並べられていて、なんと、日本大手の車メーカの部品や大手電機メーカーの部品までもありました。
その他、今までどんな金属加工や精密部品加工を行ったのか?
サンプルルームも見せてもらいましたが、かなり細かい部品も綺麗に仕上がっていました。
早速見積もり依頼をしてみました
今回、とある機械の一部を中国でも作れないか、見積もり依頼が来ていたので、早速見積もり依頼をしてみました。
中国の工場で、金属加工や精密部品加工を行う場合の流れは簡単に書くと下記の通りです。
①工場に図面もしくは今回作る商品に近いサンプルを提出
②工場から見積もりおよび納期の返事が来る
③サンプル料金(手付金)の支払い
④サンプルが出来上がって商品の確認
⑤量産を行い、問題なければ、残りの残金を払って、日本へ発送
今回は、既に作りたい形は決まっていて、他社が出している部品をサンプルとして渡して、変えて欲しい部分を口頭で説明しました。
すぐに見積もりは出なかったのですが、翌日見積もりが来て、価格的にもOKだったので、まずはサンプルを作ってもらいましたが、約1週間でサンプルが出来てきました。
見た目にもかなり精工に作られていて、仕上げも日本の車メーカーと同じレベルにまで仕上げてもらいました。
サンプルの写真を送って問題なければそのまま量産という形になります。
※自分の目で確認したい、と不安であれば、現地の工場まで見に来るか、サンプルを日本まで発送も可能です。
今回の発注については、部品がたくさんあったのですが、まずは1つの部品のみを発注後、品質に問題なかったので、後日、他の部品も発注するという形になりました。
まとめ
その後、工場長とも話をしていたのですが、金属加工や精密部品加工は最近は日本からの注文が非常に増えているようで、もっと突っ込んで話を聞いてみれば、日本の金属加工や精密部品加工工場が注文を請けてそのまま今回のような工場に流している場合も多いそうです。
であれば、間をひとつ飛ばして、こういう工場に投げた方が価格もグッと安くなっているのでぜひチャレンジしてみてください。